アメリカ発「ウイルソン」が日本初の常設直営店を丸の内に開業──テニスの専門性とライフスタイル提案を融合した“クラブハウス型”ストア
アメアスポーツジャパンが展開する米国発スポーツブランド「ウイルソン」は、2025年11月28日に日本初となる常設直営店「ウイルソン 東京丸の内ブランドストア」を丸の内永楽ビルの1階に開業する。シカゴに拠点を置き、100年以上スポーツ界へ貢献してきたブランドが、これまでポップアップ中心だった日本での展開から一歩踏み込み、丸の内を起点とする新たな体験拠点を整えることになる。
立地となる丸の内は、国内外のビジネスパーソンが行き交い、ハイブランドや高感度なライフスタイル店舗が集積するエリアであり、スポーツブランドにとっても発信性が高い街区である。近年はアパレルやアウトドアブランドの旗艦店も増え、ブランドの世界観を直接伝える場として注目されている。こうした環境の中で、ウイルソンが常設の直営店を構える意義は大きく、同社にとっても日本市場における本格的なプレゼンス強化の象徴といえる。
店内は「クラブハウス」をテーマに、ウイルソンの歴史と革新性を体験できる構成とした。テニスへの純粋な気持ちに立ち返る“テニス・オアシス”として、都会の喧騒から切り離された空間を意識した設計となっている。プロ仕様の高性能ラケットを中心に、日常の練習から街中での着用を想定したアパレルやアクセサリーを展開し、競技用具とファッション性を両立させたラインアップが特徴である。
ラケット選びのアドバイスやストリング張替えサービスを常時提供する点も特筆すべきポイントである。専門スタッフによる細やかなコミュニケーションを通じ、初心者から競技層まで幅広いプレーヤーへ対応する体制を整える。ウイルソンはUSオープンや全仏オープンの公式ボールサプライヤーを務め、世界のトッププレーヤーが愛用するブランドとして知られており、こうした背景と店舗での体験が結びつくことで、競技者にとっては高い付加価値を感じられる場となりそうだ。
アパレルはテニスやピックルボールのみならず、他のスポーツシーンやタウンユースにも使える汎用性の高いアイテムを揃える。スポーツウェアが街着として浸透しつつある中、丸の内という立地はビジネスパーソンにも訴求しやすく、ファッション需要とスポーツ需要の両面を取り込む可能性を持つ。
なお、オープンを記念した限定Tシャツやノベルティ企画も実施するが、本質的にはブランドの常設拠点としての機能が中心であり、ウイルソンが日本市場で長期的なブランド体験価値の提供へ踏み出す取り組みと捉えられる。これまで代官山、有明、渋谷スクランブルスクエア、ニュウマン高輪など複数のポップアップ展開を行ってきたが、今回の丸の内での初の常設店は、その流れを定着させる象徴的な出店といえる。
丸の内ブランドストアの開業は、専門性の高いスポーツブランドが都市型エリアでどのように体験価値を構築するかを示す事例として、商業施設関係者にとっても注目したい動きである。
■概要
店名:ウイルソン 東京丸の内ブランドストア
オープン日:2025年11月28日(金)
住所:〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-4-1丸の内永楽ビルディング1F
営業時間:11:00~20:00
定休日:無休(但し、1/1及び法定点検日は除く)







