アダストリア「Elura」、縮小するミセス市場に新戦略──銀座・名古屋・青葉台で3週連続出店
アダストリアの大人女性向けブランド「Elura(エルーラ)」が、9月に銀座・名古屋・青葉台の3都市で新店舗を相次いで開業する。2019年の立ち上げ以来、「大人女性の悩みに効く」をコンセプトに成長を続けてきたEluraにとって、今回の3週連続出店は世代特化型ブランドとしての存在感を改めて示すものとなる。
背景には、国内アパレル市場の大きな構造変化がある。ユニクロをはじめとするSPAブランドが幅広い世代に標準解を提供し続けた結果、従来は駅前や商店街を拠点に根付いていたミセス服専門店は淘汰が進んだ。さらにコロナ禍での来店減、高齢化に伴う閉店も加速し、40代〜50代女性の体型や生活スタイルに合わせた商品を提供する売場は大幅に減少した。
Eluraはこうした市場の隙間を突く存在である。単なるサイズ展開やベーシックアイテムでは対応しきれない大人女性の悩みに着目し、着やせ効果や快適な着心地を備えた商品をラインナップ。ブランド名は「A Rule」を逆読みして「Elura」とし、「ルールに縛られず、自分のルールで生きる女性」を象徴する。ユニクロが持つマス向けの機能性とは異なる、悩み解決に特化したアプローチで差別化を図る。
今回の出店先にも意図が読み取れる。銀座インズ2は、オフィスワーカーや観光客を含む大人女性の集客力が高い商業施設。名古屋のmozoワンダーシティは、ファミリー層を主軸としながら広域から40代女性の来館が見込める東海地区有数のモール。さらに青葉台東急スクエアは田園都市線沿線の富裕層住宅地に位置し、Eluraが過去にポップアップを実施して好評を得た地域である。いずれもミセス市場の新しい受け皿として、商業施設側のニーズとも合致している。
百貨店ブランドが長らく支えてきたミセス服市場が縮小する中で、Eluraは「機能性×デザイン性」で新しい大人女性ファッションの選択肢を提示する。アダストリアにとっては、若年層主体だったブランド群を補完する世代特化型の柱であり、グループ全体のポートフォリオ拡大にも寄与している。今回の3週連続出店により、Eluraは全国で24店舗体制へと拡大。淘汰が進んだミセス市場において、商業施設と消費者双方からの期待を集める存在になりつつある。以下、株式会社アンドエスティHDのプレスリリースから画像と店舗概要を引用。
■Elura 銀座インズ2 店について
オープン日:2025年9月12日(金)
住所 :東京都中央区銀座西2-2先 銀座インズ2 1F
電話番号:03-5915-4355
営業時間:11:00~20:00
銀座インズHP:https://www.ginza-inz.co.jp/
■Elura mozo ワンダーシティ店について
オープン日:2025年9月17日(水)
住所 :愛知県名古屋市西区二方町40 mozo ワンダーシティ2F
電話番号:052-508-6710
営業時間:10:00~21:00
mozo ワンダーシティHP:https://www.mozo-wondercity.com/
■Elura 青葉台東急スクエア店について
オープン日:2025年9月26日(金)
住所 :神奈川県横浜市青葉区青葉台2-1-1 青葉台東急スクエアSouth-1本館2F
電話番号:03-5915-4355
営業時間:10:00~20:00
青葉台東急スクエアHP:https://www.aobadai-square.com/