その商業施設らしさ
商業施設にはそれぞれのキャラクターが存在します。例えば船橋ららぽーとはニューファミリー向けの商業施設の走りでマス向けのオールターゲットのMDを中心軸においた商業施設。同じ三井不動産商業マネジメント株式会社が運営するラゾーナ川崎はそこから一歩年齢層を下げて、感度を上げた商業施設。ラフォーレ原宿は唯一無二のファッションビル。という具合にそれぞれの強みがあります。この強みがはっきりすればするほど競合が多い地域ではその商業施設は比較的優位なポジショニングを得ることができます。
ではそのポジショニングをどうやって得ていくのか?もちろんロゴや名称などで施設自体のブランディングを行う必要もありますが最も重要なのはテナントミックス。このテナントミックスをリニューアルなどのタイミングなどでポジションシフトすることが大切になります。同じポジションを維持しようとしても周りの市場が成長していけばテナントも成長しなければいけません。周りの市場とは別に遠方からその珍しいテナントミックスで顧客を引き寄せるという手法もあります。
今回JR西日本SC開発株式会社は2021年夏から秋にかけて天王寺ミオで約20店舗のリニューアルを実施されています。その中でリニューアルのコンセプトは「ひとりひとりの”自分らしい”を引き立てるショップ」の拡充のようです。カラーコンタクト専門店、ちょっと異国情緒あふれるレディースシューズ専門店、東アジアのデザイナーブランドセレクトショップ、フレグランス専門店など1つ1つが強烈なキャラクターを持つテナントを誘致するとのこと。
尖ったテナント誘致することで、そのテナントのファンが集まり、館が活気づくというのはひとつの定石ではあります。自分らしいを引き立てるショップが天王寺ミオらしさを引き立てるショップになり、天王寺ミオらしさが強くお客様を引きつけ続けることを期待しています。以下、JR西日本SC開発株式会社のプレスリリースより引用。