この春シャル鶴見リニューアルへ
日本各地津々浦々に駅ビルというものはあります。もちろん関東や関西近郊ですと私鉄系のデベロッパーの商業施設もありますが、その主なプレイヤーはJR系の関連会社。東日本、西日本、東海、九州、四国、北海道それぞれのJRにそれぞれの商業施設系の会社が存在します。JR東日本には11社の商業施設系の会社が存在しています。株式会社アトレのアトレ、アトレヴィ、ボックスヒル取手、プレイアトレ土浦。株式会社ルミネのルミネ ニュウマン。株式会社横浜ステーシヨンビルのシァル、シァルプラット、プチール、エキスト。湘南ステーションビル株式会社のラスカ。株式会社JR中央線コミュニティデザインのnonowa、セレオ、ディラ拝島。ジェイアール東日本商業開発株式会社のグランデュオ。株式会社錦糸町ステーションビルのテルミナ。株式会社千葉ステーションビルのペリエ、四街道駅ビル、アルカード茂原。株式会社JR東日本青森商業開発のA-FACTORY(青森)、ラビナ(青森)、あおもり旬味館(新青森)、アプリーズ(弘前)。JR東日本新潟シティクリエイト株式会社のCoCoLo(湯沢・がんぎどおり、 長岡、新潟)。株式会社ステーションビルMIDORIのMIDORI(長野、松本)。株式会社ジェイアール東日本都市開発のシャポー、ビーンズなどがあります。
都市型と地域密着型そして施設の規模感で分けられています。今回のニュースは神奈川県東部地区、横浜中心に展開する株式会社横浜ステーシヨンビルのシャル鶴見のリニューアルについてです。そもそも鶴見が横浜だと認識されている方が少ないので、鶴見のことから説明します。鶴見という地名が歴史に出始めるのが鎌倉時代から。源頼朝に随行して上洛した武士の名前が現在の鶴見の土地名に由来した名字の武士が数名確認されますし、その頃から鶴見郷と呼ばれています。その後、江戸時代には東海道の川崎宿と神奈川宿の間の街道の村として栄えていきました。幕末には生麦事件が起こったので、教科書にもその名前が今でも刻まれています。今の鶴見の形ができたのが大正時代,浅野総一郎らによって行われた大規模な埋立事業によるコンビナート建設。工業の発展に伴い,全国から多くの労働者が鶴見に集まりまち全体が大きく発展した。現在鶴見区の人口は約30万人で鶴見大学・横浜商科大学の2大学をはじめ,公立私立の高等学校が10校ある学園都市,そして,28人に1人が外国人という多くの外国人が住む国際都市でもある。JR鶴見駅の乗車客数は1日6万人、京急鶴見の乗車客数は1日2万5千人。
そのJR鶴見駅直結の商業施設がCIAL鶴見。CIAL鶴見の前身がつるみカミンで国鉄系の企業であった鶴見振興株式会社によって1960年に開業された。2007年には約90億円の売上をあげていた同施設であったが耐震対応などの面から2008年に閉館し2012年にCIAL鶴見が誕生した。国鉄分割民営化を受け鶴見振興株式会社から管理運営は鶴見ステーションビル株式会社へと移り変わり、そこから現在の株式会社横浜ステーシヨンビルに運営が変わった。CIAL鶴見は地域密着型商業施設として誕生し、曹洞宗大本山總持寺がある鶴見らしさを打ち出した禅文化を打ち出している。座禅や法話などをイベントとして行う稀有な商業施設として運営されており、枯山水が屋上に設けられている。
その渋い商業施設のシャル鶴見がこの春大規模リニューアルを行う。3Fのフロア全てをユニクロ、4Fにロフトの新業態コスメロフトが出店する。ユニクロは鶴見の隣の駅の川崎の駅周辺に3店舗もあるが鶴見の市場規模から考えても成立しうるとは思われる。以前つるみカミンでも出店していた経緯もあり鶴見駅には十数年ぶりの再出店になる。コスメロフトは鶴見駅を利用するメイクアップに興味がある方々にデイリーで愛用される店舗となっていくことになるだろうと思われる。地域に寄り添う形のMDでのリニューアルがどうなっていくのか注目していきたい。以下、株式会社横浜ステーシヨンビルのプレスリリースから画像とリニューアル概要を引用。
【新店情報】
● ユニクロ
・オープン日:2023年4月28日(金)
・運営会社:株式会社ユニクロ
・フロア:3F
・売場面積:約363坪
・新店紹介
あらゆるお客さまの生活をより快適に変えていく、高品質でファッション性のある服を取り揃え、着ていて心地よい、シンプルでありながら質のいいベーシックカジュアルを提案します。
親切丁寧なサービスと買いやすく魅力的な売場で、お客さまにお買い物の楽しさもご提供します。● コスメロフトシァル鶴見店
・オープン日:2023年5月2日(火)
・運営会社:株式会社ロフト
・フロア:4F
・売場面積:約 37坪