『カフェ・ベローチェ』初のフランチャイズ展開が始動 C-United体制のもと地域特性を活かした店舗展開へ
『カフェ・ベローチェ』が、創業以来初となるフランチャイズ店舗を今夏から順次開業する。1号店となる「鷺ノ宮駅店」が7月12日に、2号店「十条駅前店」が7月30日にそれぞれオープン予定であり、9月には「花小金井駅店」「横浜グランゲート店」も控えている。運営するC-United株式会社は、フランチャイズ展開を今後の成長戦略の柱と位置づけ、3年以内に70~80店舗の新規出店を掲げている。
『カフェ・ベローチェ』は、1986年に代々木で第1号店を開業したセルフサービス型カフェで、旧「珈琲館シャノアール」を母体とする。かつての「黒ねこ」のロゴに象徴されるように、日常に溶け込むカフェとして首都圏を中心に親しまれてきた。現在では「気づいたら、いつもここ。」をコンセプトに、生活動線に寄り添う“ファーストプレイス”としての存在感を高めている。2024年には黒ねこのシンボルを取り入れた新ロゴを導入し、保守的ファンと新たな利用層の両方を見据えた再ブランディングを図っている。
今回のフランチャイズ展開は、2021年に旧シャノアールとポッカクリエイトが統合し誕生したC-United体制のもとで実現したものだ。同社は現在、全国に約560店舗を展開し、『カフェ・ド・クリエ』『珈琲館』など複数ブランドを棲み分けながら運営。商業施設への適応力や、広範なブランドポートフォリオを武器に、出店先の特性に応じたブランド展開が可能な体制を整えている。
フランチャイズ1号店「鷺ノ宮駅店」と3号店「花小金井駅店」は、外食事業を展開する株式会社日本全食が運営。責任あるブランド継承を意識した店舗運営を掲げ、今後5年で10店舗の展開を目指す。2号店「十条駅前店」は、かつての常連客だった日本印刷株式会社の代表が出店するもので、沿線中心に出店を進める構想を持つ。さらに横浜駅至近の「横浜グランゲート店」では、ホテル業を本業とするエイ・アンド・エイチが参入。異業種からの参画も可能にする柔軟な体制が、今後の拡大を後押しする。
注目すべきは、これまで直営が基本であった『カフェ・ベローチェ』が、地域に根ざした展開へとシフトしつつある点だ。オーナーの経歴や出店場所の特性に応じて、『珈琲館』とのブランド選択も視野に入れており、全国各地の商業施設に対し、柔軟な提案が可能になった。実際、再開発が進む十条や、住宅地密着型の鷺ノ宮・花小金井、オフィス集積地である横浜と、今回の出店候補地はいずれも異なる特性を持つ立地だ。今後の展開においても、施設構造や地域ニーズに即した店舗づくりが期待される。
フランチャイズを通じてブランドを「預ける」という形で地域社会に根づかせていくこの動きは、単なる拡大戦略ではなく、ブランド価値の再定義とともに進むC-Unitedの新たな挑戦といえるだろう。セルフ型カフェ市場における中価格帯の安定需要とともに、日常に寄り添う「街のカフェ」として、再び存在感を高めつつある。以下、C-united株式会社のプレスリリースから画像と店舗概要を引用。
鷺ノ宮店イメージ
十条駅前店イメージ
・店舗情報
「カフェ・ベローチェ 鷺ノ宮駅店」
住所 :〒165-0032 東京都中野区鷺宮三丁目15-1 2階
オープン日 :2025年7月12日(土)7時
営業時間 :平日・土曜日は7時~21時(日曜日・祝日のみ7時~20時)
席数 :50席(42卓)
アクセス :西武新宿線 鷺ノ宮駅 より 徒歩 2分
店舗情報 :https://c-united.co.jp/store/detail/000700/
「カフェ・ベローチェ 十条駅前店」
住所 :〒114-0034 東京都北区上十条2丁目27-1 J&MALL(ジェイトモール) 1F
オープン日 :2025年7月30日(水)7時
営業時間 :7時~21時
席数 :65席(54卓)
アクセス :JR埼京線/りんかい線 十条駅 徒歩2分、JR京浜東北線 東十条駅 徒歩10分
店舗情報 :https://c-united.co.jp/store/detail/000703/
※「カフェ・ベローチェ 花小金井駅店」「カフェ・ベローチェ 横浜グランゲート店」は9月にグランドオープン予定です。