新設の東急新横浜線・新綱島駅前に「味の民芸」出店、駅前再開発と生活導線を捉えた和食業態
2023年に開業した東急新横浜線・新綱島駅の南口すぐに、和食麺処「味の民芸 新綱島駅前店」が2025年5月23日に開業する。運営はサガミホールディングス傘下の味の民芸フードサービス株式会社。全国52店舗を展開する味の民芸にとって、再開発が進む新駅周辺への出店は、都市交通結節点と居住機能の集約エリアでの新たな展開として注目される。
新綱島駅は、東急東横線・綱島駅と接続し、新横浜方面へのアクセスを大きく改善した新路線「東急新横浜線」の要所である。同線の開業により、相鉄・東急直通線として新たな都心接続の動線が形成されたこともあり、駅周辺は都市再開発が急速に進行。「新綱島スクエア」をはじめとする複合施設の整備が進み、住宅・医療・商業を含む生活インフラの集積地となりつつある。
今回出店する味の民芸は、手延べうどんを主力とする和食業態で、つるつるとした喉越しと、30時間以上かけて仕上げる生地、利尻昆布・数種の節を使った無添加の出汁が特長。駅前という立地にありながら、落ち着いた和空間とともに、うどん・天ぷら・御膳などのフルサービス型メニューを提供することで、セルフ型チェーンとの差別化を図る。
競合としては、丸亀製麺やはなまるうどんといったセルフ型の低価格チェーンに加え、和食さとや夢庵といったファミリー向け和食店が挙げられる。しかし、味の民芸は、素材・調理・空間の三位一体による「和の体験価値」を訴求することで、ファミリー層やシニア層を中心とした日常利用・来街者利用の双方を取り込む戦略を取っている。
サガミホールディングスは愛知県名古屋市に本社を置く上場企業で、和食麺処サガミやどんどん庵、長助などを全国に展開。近年は新業態の開発と出店加速を進めており、都市近接型商業地への出店も増加傾向にある。CSR面では国連WFPのレッドカップキャンペーンにも参加しており、店舗売上の一部を学校給食支援に充てる活動も継続している。
新綱島駅前店は、23台の駐車場や車椅子対応トイレを完備するなど、多様な来店動機に対応した設計となっている。駅開業を契機に活性化が進む新横浜線沿線において、生活動線と観光動線の双方を見据えた出店といえそうだ。以下、株式会社サガミホールディングスのプレスリリースから画像と店舗概要を引用。
【店舗概要】