デニム・ミリタリー・ヴィンテージの新提案:ジョンブルの新業態店舗が2023年9月にオープン
残暑厳しいみぎりですが、皆さんはどんなクールビズをしていますか?ノーネクタイ?冷感素材でできたシャツ?さまざな工夫をされてこの酷暑を乗り切っていらっしゃると思います。まだまだ暑いですが、秋物の洋服の立ち上がりが始まっています。今年の秋冬はZ世代を中心にリバイバルファッションとしてデニムルックが再燃する予測があります。今回はそんなデニムの話です。
デニムという言葉の起源はフランス語の「serge de Nîmes(セルジュ・ドゥ・ニーム)」であり、「ニームの綾織り」といった意味を持ちます。ニームの地では、アンドレ一族が優れた綾織りの布地を製造していました。布地の名前を産地で呼ぶ慣習があったため、この表現の「de Nîmes」(「ニームの」「ニーム産」)部分だけが短縮され、「denim」という言葉が生まれました。
さらに、この「セルジュ・ドゥ・ニーム」の生地はイタリアのジェノヴァから各国へ輸出されました。ジェノヴァは中世ラテン語で「Genua」と呼ばれ、中世フランス語では「Gêne」でした。この言葉が英語に取り入れられ、「jean」という表現が生まれました。
このように、デニムの歴史は豊かで多岐にわたり、その名前の成り立ちは、文化や言語の交流を通じて形成されたものであることがわかります。多くの国々とのつながりを持つこの素材は、今日までに多くの人々に親しまれ、ファッションの一部として確固たる地位を築いています。
そんなデニム文化が花開いたのがアメリカでした。ゴールドラッシュ時代、北米の鉱夫たちはズボンの耐久性に悩んでいました。1870年、仕立て屋のヤコブ・デービスは、リーバイ・ストラウスからキャンバス生地を仕入れ、銅リベットで補強したワークパンツを発売しました。これが鉱夫たちに好評で、ジーンズの原型となりました。特許の取得を図ったヤコブは、リーバイ・ストラウス社と共同で1873年5月20日に特許を受理されました。1890年に特許が切れると、多くの会社が製造販売を始め、デザインが進化しました。1900年代には素材がキャンバスからインディゴ染めのデニムへと変わり、1940年代には現代のジーンズと同様のデザインになりました。1950年代の映画でマーロン・ブランドとジェームズ・ディーンがジーンズを着用したことから、若者に影響を与え、ファッションとして普及しました。当時の米国では「反抗的な若者の象徴」として、一部でジーンズの着用が禁止される学校もありましたが、その後ジーンズは世界中で愛されるファッションアイテムへと成長しました。
日本でデニム文化が花開いたのは、1923年に山本彦太郎とゑき夫妻がアメリカでデニムブランド「STAR OVERALL MFG CO.」を創業し、日本人による初のデニムブランドを立ち上げたことから始まりました。彼らは1926年に日本へ帰国し、静岡県沼津市で作業服製造販売会社「合資会社山本被服製造所」を創業。民間企業としては日本初の工業被服工場となりました。
1945年の敗戦後、アメリカ軍からの古着ジーンズの流入やアメリカの映画や音楽の影響がジーンズの普及のきっかけとなりました。闇市で「ジーパン」として販売されたり、外交官のジーンズ姿が広まったりしました。
1956年には栄光商事がジーンズの輸入販売を開始。1957年に輸入衣料の規制緩和により、大量のジーンズが日本に流入しました。1958年に岡山県のマルオ被服が受託生産を開始し、1960年にはジーンズの生産販売が始まりました。
こうした一連の動きが、日本国内でのデニム文化の確立と普及につながり、ジーンズはファッションアイテムとして、また労働者の実用的な衣料として、幅広く受け入れられるようになりました。ロカビリー歌手や一般客にも愛され、デニムは日本の衣料文化における重要な位置を占めるようになったのです。
日本のデニムの黎明期だった1952年に今やデニムの聖地とも呼ばれる岡山県倉敷市児島で創業した株式会社ジョンブルがこの度新業態で出店するとのこと。新しい発見、まだ見た事ない物が集まって出入りする拠点として、ジョンブル ヘッド ハーバーがデニム・ミリタリー・ヴィンテージを新しいコンセプトで提案します。
この新業態店舗【JOHNBULL HEAD HARBOR(ジョンブル ヘッド ハーバー)】は、2023年9月16日(土)より、二子玉川ライズ・ショッピングセンター タウンフロント3Fにオープンします。名称のHARBORは港を意味し、まるで港のように様々な新しいアイデアや商品が集まる場所となることを期待しています。
ジョンブルは自社工場をもつデニムメーカーとして、今まで培った技術と感性を糧にものづくりを手掛け、現在ではジーンズを中心にカジュアルウエアの企画、製造、販売まで一貫して行っています。新しい発見と感動を提供する場所として、ジョンブル ヘッド ハーバーの登場は、ファッション業界において新たな風をもたらすとともに、デニム愛好者にとっても注目のスポットとなることでしょう。以下、株式会社ジョンブルのプレスリリースから画像と店舗概要を引用。
店舗概要
【JOHNBULL HEAD HARBOR FUTAKOTAMAGAWA 】
- OPEN:2023年9月16日(土)
- 住所:〒158-0094 東京都世田谷区玉川2丁目21-1
二子玉川ライズ・ ショッピングセンター タウンフロント3F
- 営業時間:10:00~20:00(館の営業時間に準ずる)
- 電話番号:03-6432-7551
- Instagram:@johnbull_futakotamagawa https://www.instagram.com/johnbull_futakotamagawa/