新規事業としての店舗
新規事業として店舗を出店するというとどうしてもメーカーが行う事業のイメージがありますが、そんな時代はもう一巡してしまったのかもしれません。メーカーはもはや小売事業に進出する時はアマゾンへの出品、自社ECサイト構築で事足りてしまう。わざわざ店舗を出す必要性がないとも言えます。ではどういう会社が直営店を新規事業で出すのか?今回そんな事例になるニュースがありましたのでご紹介いたします。
神奈川県横浜市の青果卸売業を営む水信商店株式会社が青果仲卸からの事業拡大でフルーツにこだわったサロン「水信ブルック&ファクトリー」を9月9日に『横浜ハンマーヘッド(YOKOHAMA HAMMERHEAD)』2階にオープン。『横浜ハンマーヘッド(YOKOHAMA HAMMERHEAD)』はオリンピックにあわせて華々しく開業した商業施設でありながら、横浜市民にはワクチン接種会場のイメージが強い施設。現にコロナ禍で売上が減少した後に大規模ワクチン接種会場になって以来、ワクチン接種の方で売上が上がった店舗も多かったとか。
ローケーションはTHE横浜という感じで客船ターミナルを中核とする複合施設。テナントの多くがファクトリー型飲食店、食物販店舗も多くライブ感あふれる売り場が注目の商業施設。「水信ブルック&ファクトリー」は港の持つ出会いと融合をイメージした「ここでしか味わえないフルーツの世界」をコンセプトにしたとのこと。フルーツとあわせる食材との“出会い(邂逅)”による、新しいフルーツの味わいを発見・追求したメニューを開発して提供するとのこと。
店舗デザインは車両、駅舎、バス、船などを多数デザインし、数々の賞を受賞するデザイナーの水戸岡鋭治氏を起用し、「現代に創るクラシック」をイメージさせ、一度来店したら忘れられない店舗空間を創出。他では体感できない味とサービスをたのしめる作りになっているという。
青果仲卸の新規事業として店舗出店は垂直統合型の多角化。青果を卸すのではなく、自ら加工して、自ら販売し接客することでより下流に統合していく事業展開。この雰囲気であれば横浜駅周辺の百貨店出店もありえるのではないでしょうか?今後の展開に注目です。以下、新港ふ頭客船ターミナル株式会社のプレスリリースより、画像と店舗概要を引用。
●店舗概要
店舗名 : 水信ブルック&ファクトリー
開店日 : 9月9日(金)
所在地 : 〒231-0001 神奈川県横浜市中区新港2丁目14-1 横浜ハンマーヘッド内2階
アクセス: みなとみらい線「馬車道」駅 徒歩12分
※横浜ハンマーヘッドアクセスページ https://www.hammerhead.co.jp/access/
営業時間: 平日 11:00~21:00 / 土日祝 10:00~21:00 (テイクアウト販売 21時まで)
定休日 : 施設に準ずる
席数 : 20席
URL : https://mizunobu-brook.com/